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デヴィッド・ボウイ ムーンエイジ・デイドリームのFMLのレビュー・感想・評価

1.0
愛しき宇宙人(ロックンロール•エイリアン)、デヴィッド•ボウイが自身の人生全てをかけて作り上げた、ドキュメンタリーであり、ライブ作品であり、映像作品であり、そして人生そのものである。

奇抜、奇想天外、奇妙...
あらゆる"奇"のつく言葉を網羅したような、彼のファッション、言動、音楽その他様々な分野への造詣
彼は自分自身をキャンバスとして、それらを描いていたというわけである。

この作品、IMAXの恩恵がとにかく素晴らしい
ヤンキーの車から流れるドゥンドゥンの爆音を、全身に浴びせられてるような感覚
そこに、ボウイを愛してやまないブレットモーゲン監督が全身全霊で作り上げた映像がシンクロしてこれ以上ないボウイワールドが繰り広げられる

『すべての若き野郎ども』
いい曲だと思って聴いていたあの名曲たちが、"いい曲"の枠を超えて
"名曲"という域すらも超越して
"人生をも変え得る体験"としてスクリーンに映し出される

とはいえボウイって、これだけの知名度とキャリアにも関わらず、誰もが知る国民的名曲はひとつもないよな。
しかもそれは意図したことではなく、"Modern Love", "Let's Dance"あたりは間違いなくそうなることを望んで作ったはずなことを考えると、やはり隠しきれないボウイの人間くささをより愛さずにはいられなくなる

他にも言及してる方がいたけど、イマンのくだりはいらなかったような、でもなかったらなかったで不自然な気もするっていうジレンマ
いや、でもなくてもよかったって思うってことはやっぱりないほうがよかったんだろう
それと、やっぱり2000年代初期はすっ飛ばされるのねっていう悲しさも感じざるを得ない

とにかく、ボウイファンはもちろん、少しでも興味があるなら迷わずに観るべき作品
135分という時間を割いて記憶に焼き付ける価値は確実にある
好きになれないならそれはそれでいいんじゃない。
ご縁がなかったってことで頭をかきながら映画館を出ればいいんじゃない。
とんでもないクソ映画を観た後のあのむなしさよりは幾分かマシなはず

それにしても、★1の理由は•••

わかるよな?
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