似太郎

大きな鳥と小さな鳥の似太郎のレビュー・感想・評価

大きな鳥と小さな鳥(1966年製作の映画)
4.5
パゾリーニ作品中でも相当異色なブラック・コメディ。音楽は巨匠、エンニオ・モリコーネが担当している。🌲🚘

彼が子供時代に好きだった喜劇王のチャーリー・チャップリンへの歪んだオマージュがあり、サミュエル・ベケット風の不条理劇の感覚も備わっているぶっ飛んだ内容。

人間にとって「愛」「自由」とは?🕊
空を飛ぶカラスだけが知っている。そのカラスを最後は人間の手により殺してしまうという何とも皮肉なオチである。

明らかにロード・ムービーの体裁でありながら、その政治的意図はかなり苛烈。後にゴダールが『映画史』の中で本作を引用して再評価の気運も高まっているらしい。なかなかに珍奇な味わいのあるカルト作。😇
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