小説のような映画。
長回しの会話劇ってことで舞台っぽくもあるけど、やっぱりこれは動く小説って言葉が個人的にはしっくりくるかな。
登場人物の想いを行間から読み取ろうとするみたいに会話や表情、空間からいろんな気持ちが読み取れる。
そして登場人物の気持ちを考えたり自分に引き寄せて考えたりしてしまう。
ほぼ淡々とした会話で進んで説明的ではないから合う合わないはありそうだけど私はこういう余白と余韻のある映画が好き。
これが本ならラインを引いておきたいなってセリフがたくさんあった。
キャストもみんな良かった。
稲垣吾郎の飄々とした感じも良かったし玉城ティナが良かった！
以前地上波ドラマで観た時はなんか感情が伝わりにくい子だなと思ったけど文壇に鮮烈なデビューを果たしたエッジが効いた女子高生がすごくハマってた。
人を見定めるような、隠しているものを見透かそうとするような眼差しがいい。
周りがみんな落ち着いた大人だから余計に危うさや奔放さ、鋭さが際立って見えたのかも。
本と違って映画は気になる部分で止めることができないから、多分きっとまたいつか観ていろいろ思ったことをかきとめたい。
そんな映画。
素敵なカフェがたくさん出てきたなあ。
