第一に私は喫茶店が大好きなのでこの作品に多く喫茶店が出てきてくれたことが嬉しかった。
懐かしみのある空間に窓辺からさす陽の光がとても心地よくて、誰のことも受け入れてくれる場所。
自分がこの場所が好きな理由がわかった気がした。
今作は、今泉力哉作品の街の上でよりももっと好きだ。
稲垣吾郎が今泉力哉作品にここまでマッチするとは。
リアルな会話劇は心地よくて2時間半没入した。人間の不確かさ、誰にもわかってもらえない孤独を丁寧に描いていた。
なによりも好きなのは普段絶対にすれ違わなそうな2人、という組み合わせで化学反応が起きるところ。案外人ってそんなものかもしれない。
「後悔しないようにっていうけど、やってもやらなくても、後悔はする。」という台詞が頭に残っている。
ただ一点だけ…
今回は夫と鑑賞したが帰り道になぜか喧嘩して険悪になった。内容が内容なだけにその喧嘩に終止符が打たれにくくて困った笑。
ひとりで静かに観たほうがいい作品かもしれない。