怪作、奇作と話題ですが、ものを作る人たちの気持ちを代弁した映画だと思いました。
島で高級料理を楽しむために集められた人々とシェフが描かれます。
なぜ集められたのか、シェフの狙いは?と次々と明らかになっていく構成です。
ネタバレ厳禁がまた難しいところですが、今年『ボイリング・ポイント』や『デリシュ』など、飲食店を描いた映画が多く公開されており、その文脈で考えると、作った人や食材に対する非常にシニカルな作品という印象です。
料理する側と食べる側に葛藤があるわけですが、これはなかなか普段気づきません。
本作のうまさはそこを拡大解釈して、お金を払えば何をしたって、何を言ったっていい、ということではない。
提供する側も人間なわけです。
ここまでやるかは別にして。
食物にも、作ってくれた人にも感謝して、ご飯は食べようと改めて思いましたね。
