レマフラ

カラオケ行こ!のレマフラのレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
4.5
原作既読。
全体的な出来は非常にいいと思う。原作のBL要素と甘さを削いで、一般向けにより正統派の青春映画っぽくした感じ。

原作だとそれほど大きな存在感を持っているわけではない紅が印象的な使われ方をしていて、映画という媒体であることを上手く活かした作りになっている。クライマックスは素直に感動した。

一方で、両親や教師、合唱部の後輩など、狂児以外の人物の描き方はちょっと気になった。
周囲の人間を無神経で他人の心を逆撫でするような人間として安直に描くと、主人公が感じるやり場のないフラストレーションの純度が下がり、あの爆発のシーンの意味合いが変わってくるように思える。
そこは変えないで欲しかった。

ただ、最初にも書いたように総合的な出来は非常にいいと思う。ぜひ観てほしい。そして原作も読んでほしい。
レマフラ

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