岡聡実役の齋藤潤くんが本当に素晴らしい。演技も、歌唱も、纏う雰囲気も、綺麗なお顔も全てが原作通り。よくぞこんな子を見つけてくれた！と心から感謝します。
齋藤くんの今この瞬間しかない、儚い美しさを切り取って詰め込んだ映画でした。「ヴェニスに死す」のビョルン・アンドレセンを彷彿とさせました。齋藤くんには彼が送ったような辛い人生は歩んでほしくないので例えに使うのは好ましくないかもしれませんが。
最初は真面目な映画レビューを書いてましたが、いや真に思ってたことはこうだったなと書き直しました。
齋藤くん以外のことを書くと、脚本演出が素晴らしいです。漫画原作を映像化するにあたって、抜いたり付け足したり改変した箇所が「ああ、ここは漫画表現だから成立していたものを映画表現に変換したんだな」と、観ていてスッと理解できるのがすごいと思いました。今まで観た原作ありの映像化作品の中でも、特に誠実に作られた作品だな、と思いました。
