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感染列島のヤマハのレビュー・感想・評価

感染列島(2008年製作の映画)
3.9
「たとえ明日、地球が滅びようとも君は今日、りんごの木を植える」
私は地方大学に通う医学生である。日々、多くの症例を知り、病気の原因、治療法を学ばなければならない。ここで、私たちが忘れてはならないことがあると思う。それは、医学とは、死者が作り上げるものであるということだ。実にたくさんの患者さんが犠牲になり、医学が成り立っていることを心に刻まねばならない。では、私は、自分や身内の人間が病に伏し、死に臨むことになったとき、同じ考えを持てるだろうか。自分や彼らが死んでも、それは必ず活かされると心から思えるだろうか。

パンデミックが起こった日本列島を描いたこの映画は、私にもう一度医学のあり方を思い出させてくれた。
例え私という1人の人間がこの世から滅びようとも、どんなに些細なことでも、いつか芽吹いてこの世界に貢献できるようにりんごの木を植えたい。

邦画はあまり観ないが、個人的に好きな作品。ただ、4には及ばないので評価は3.9とした。
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