これほど劇場案件の作品はなかなかないですね。ほぼワンシチュエーションでストーリーが進み、登場人物もほとんど2人の女性のみ。危険な場所に行くYouTuber活動として地上600mの高さの荒野にあるテレビ塔に登る。ただそれだけの話。
でもそれだけなのに引っ張っていく力が本作にはありました。
まず間違いなく高所恐怖症の人はしんどいだろうなと思います。もうこれを劇場のスクリーンで味わいたいかどうかが本作にお金を払うかどうかのラインだと思います。そんでもって私は十分お金を払う価値はあるなと思いました。
高所演出でどれだけ引っ張れるのかなと思ってはいたのですが、次々と落ち着かせない展開が襲ってきますし、伏線の散らし方とかキャラクターの憎めなさとか、娯楽映画としてかなり質の高い作品だったと思います。
まあ今となっては劇場どうのこうの言っても後の祭りなわけですが、高所恐怖症の人は今だからこそ肝を冷やすつもりで見て暑い夏を乗り切るのもありですよ。