2024年55本目
地上600メートル超えの電波塔の頂上に取り残された若い女性2人の運命を描いたサバイバルスリラー
『ファイナル・スコア』のスコット・マンが監督を務め、『シャザム！』のグレイス・フルトンと『マーベル ランナウェイズ』のバージニア・ガードナーなどが出演。
山でのフリークライミング中に夫を落下事故で亡くしたベッキーは、悲しみから抜け出せずにいた。親友のハンターは、彼女を立ち直らせようと、新たにクライミングの計画を立て、今は使われていない地上600m級の電波塔に登ることになるが…。
ロバート・ゼメキス監督の『ザ・ウォーク』に匹敵するリアルな高所映像によって臨場感をたっぷり味わうことができ、高所恐怖症の方は地獄の体験になること間違いなしの作品。
こんなバカでかい塔なんか実在するわけないと思いながら見ていたけど、どうやらモデルが存在するようで、カルフォルニア州にあるKXTV / KOVRタワーは、624.5mもあって同州で最も高い建造物であるらしい。
「大切な人を失った悲しみを乗り越えるために600mの電波塔のぼろー！」ってなるクレイジーな主人公2人の心理は全くもって理解し難いが、電波は不達、辺りに人影もなしという極限の状況に置かれたサバイバルは実に見応えがある。
序盤から不吉な予感を抱かせる演出が至るところに散りばめられていて、その後主人公がどうなるかわかっていてもヒヤヒヤさせられる。
ハンターとベッキーの深い絆を描きながら、中盤で意外な展開を見せてくれたので、飽きることなく楽しめた。
なんとかして生き残ろうとあの手この手を尽くすベッキーの姿を見たからこそ、ラストシーンが少々急展開だったのがちょっと残念だったかも。
スタジオが続編2作にゴーサインを出したみたいなので、続編は映画館で見れるといいな。
