このレビューはネタバレを含みます
新しい街にマッコールさんが馴染み、平和を脅かす悪人を殺す“いつもの”だが、「若者の夢を妨害する」くらいの規模ではなくテロ組織や巨大なマフィアが絡んでいるので悪行もエスカレートしている。
見せしめとして行われる暴力は破壊の規模の大きいものからゴア的なものまであり、敵はこれまで以上に非道。
とはいえマッコールさんは前作ではプロの殺し屋と対峙してなお余裕の圧勝だったので、本作ではむしろ敵目線でホラーモンスターのように演出される。
初手でマフィアのボスを殺せるにもかかわらず、夜中に屋敷に忍び込んで部下から一人ずつ殺していく。姿が見えないまま仲間が次々に殺されるさまにマフィアたちは恐怖するが、こちらとしても正義のヒーローというよりはマフィアの方に立って恐怖しながら観てしまうほど。
シチリアのロケーションと、過去作とは趣を異にする構成で、新鮮味があってよかった。
シリーズとしては意外な回収も。
