うかりシネマ

フランケンウィニーのうかりシネマのネタバレレビュー・内容・結末

フランケンウィニー(2012年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

モノクロのストップモーションアニメで、元は3D。

原作ではスパーキーとヴィクターの関係性に焦点を当てられたが、本作ではオランダ・デー(祭り)と理科の実験を発表する科学展がメインとなる。
大筋はそのままだがクラスメイトを増やし、スパーキーのように生き返らせる生物の数も増やす。
後半は怪物と化した“フランケン”たちがオランダ・デーを襲い、怪奇映画や特撮映画の様相を呈する。アクションも退治も面白いのだが、「スパーキーだけが蘇生に成功したのはヴィクターに愛があったから」という理由付けのせいで他のペットやその飼い主が否定されている。
原作ではスパーキーを再び死なせてしまった隣人が車による電力供給を提案することで許されたが、本作では父親がそれを提案するので物語進行上の罪を背負ったまま終わる。

スパーキーの死がヴィクターの過失でなくなっていたり、狂信的なヴィクター以外に隣人の犬を置くことで、本来反道徳的なはずの蘇生を正しく見せようとするなど、丁寧な説明で意図が分かりやすくなっているが、それにしては後半が乱暴すぎる。無駄のない原作の方が好きだった。