なんというか3作目ともなるとフランチャイズ感が強くなってくる.
今回はイタリア観光促進かな?くらいのレベルだった.
ずーっとみたくもないような汚れを溜めに溜めてから一気に拭い去るような、遅効性の爽快さをみせるのがこの映画であり、淡々と直接シナプスを刺激してくるジョン・ウィックとのつくりの違いだと思われる.
その意味では、一番最初の腕捻りみたいのはこれこれ!と思ったけど、全体的に効きが弱いというか薄味だったなと感じた.
以下に色々気になった点を書いてみる.
まず、
悪い顔したおっさんが身を寄せ合ってパスタ立ち食いしてるのとか、あれだけ大騒ぎしたあと唐突に普通に花火イベント?みたいの始めたりとか、
変な方向にイタリアに対する偏見がかかってるのが、
自分でもわかったし、それはないやろってツッコミどころがじわじわ来る.
しかしそれが全体的な話のナンセンスさにも悪い意味でつながってしまっていて、
つまるところあんまり面白くなかった.
やはり細かいことを気にならなくするには、肌理細かく丁寧につくるか、見る側の尺度を馬鹿にしないといけない.
ジョン・ウィックはこの辺り似たような感じで強調強めだけど違和感ない程度に処理できてると思う.
あと、
なんかもうこの人は人間というか災厄の具現化みたいな感じなので、
こんな田舎の不良みたいのを成敗するだけでは全然物足りない笑
一作目のロシア人の方が強そうだし、
イタリアンマフィアも腐った警察組織も全て破壊するくらいでないと.
ついでに、
どうもマフィアのファミリアの人情とか妙に信仰を出してきたりしていて何か伝えたいところがありそう.
恐らく署長に激昂したのはそういう意図かと思われるが、
しかしつなぎが上手くないからなんだかよくわからず、底が浅いようにみえてしまった.
もう少し批判的な部分が仄かに感じられたらよかったのに.今回のは甘い気がする.