ゴン吉

イコライザー THE FINALのゴン吉のレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
4.1
元CIA工作員が闇の仕事人として悪を葬るアクションドラマ「イコライザー」シリーズの第3弾にして最終作品。 

デンゼル・ワシントンが主演、ダコタ・ファニングがヒロインのCIA女性捜査官を演じ、レモ・ジローネ、エウジェニオ・マストランドレアらが共演。
監督はシリーズ前二作でメガホンをとったアントワーン・フークアが引き続きつとめている。  

正体不明の謎の男(デンゼル・ワシントン)が、イタリアのシチリア島のブドウ園でテロリスト集団と思われる一味をたった一人で皆殺しにする。仕事を終えた彼は農園に隠してあった"あるもの"を取り、現場を後にしようとしたまさにその時、背後から少年に撃たれてしまう。男は瀕死の状態でVWに乗ってカーフェリーで静かな港町アルトモンテに辿り着く。町医者(レモ・ジローネ)に手当を受け、一命を取り留める。目覚めた男に町医者が訊ねる。
「良い人か?それとも悪い人か?」「わからない」 
男が銃創を負っていたのにもかかわらず通報されることなく町で療養することになるが、町の人たちも見知らぬアメリカ人であるのにもかかわらず親切にしてくれる。国家憲兵カラビニエリの警官(エウジェニオ・マストランドレア)も見てみぬふり。そんな折、町にマフィアがやって来て、親切にしてくれた人々を苦しめる。一方、男はCIAの女性捜査官(ダコタ・ファニング)にブドウ園のことを電話で伝え、彼女が捜査のために現地にやって来る…    

ディンゼル・ワシントン演じるマッコールならではの懐の深さと温かみが感じられ、ハラハラさせられるシーンでも安心して観ていられる。
ほぼ同時期に公開された”ジョン・ウィック:コンセクエンス”が派手なノンストップアクションなのに対して、本作は静寂のアクションでじわじわ忍び寄るホラーのような恐怖を味わえる。
ヒロイン役のダコタ・ファニングはデンゼル・ワシントンと”マイ・ボディガード”(2004年)でも共演しており、ファンには嬉しいサービスです。
のどかで静かな美しい街並みを舞台に描いた映像も渋くて素晴らしい。
終盤はマッコールの優しさに暖かい涙で目が潤み、ラストはマッコールの笑顔にホッコリです。
「ありがとう!」   

2023.10 字幕  
ゴン吉

ゴン吉