このレビューはネタバレを含みます
1.37:1比16mm撮影の、時にどす黒く映える湖がやはり印象的。ある種ホラー的。
死や孤独、纏わりつくようなそれらの畏怖から逃れるためふざけ合う若者たち。
主人公パスティアンの部屋には、ヒッチコック"サイコ"とカオナシのポスターが。その舞台装置はシャルロット・ルボン監督からの意識的なメッセージとして受け取りたい。
それにしてもケベックの深い森と湖畔は夢に出てきそうだw
"在宅勤務"や"ネット情報しか信じない"といった台詞があったりと、物語の現時代性にも気配りがなされている。
ひと夏の淡い恋物語と思いきや、人と人との"気まずさ"を丹念に描くトリック・アートだった。