このレビューはネタバレを含みます
一夏の恋物語かな、とか思ったらちょい痛い目に遭いました。
「どこにも馴染めない・・・」と吐露したり、同じベッドで眠ったりその他諸々、クロエの行動に思いを募らせていくバスティアンが切ない。あんなことされたら、「こんな面を見せるのはきっと自分だけだ」と独占欲のような感情も抱いていたんじゃないかな。一方でパーティーでバスティアンから離れたりと、バスティアンを弄ぶようなクロエに胸が痛かったです。
終盤クロエとかなり良い仲になっていたのに、オリヴァーについた痛々しい嘘で、見向きさえもされなくなるバスティアンが辛い。そりゃ例の元カレと同じようなことをしたら、怒るよ。
結果的にクロエとオリヴァーのキスやらをみているしかないバスティアンの胸中を思うと胃が爛れそうです。
クロエ達を追いかけ、バスティアンが湖で溺死してしまう無情なラストには唖然としました。バスティアンを止めなかったクロエは今後どんな気持ちで生きていくんだろうか。
閉塞感のある森や鹿の死体やら不穏なイメージも良かった。