ニロ

バーバリアンのニロのネタバレレビュー・内容・結末

バーバリアン(2022年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

時系列や人物視点の切り替えを上手く使って、テンポ良く、かつわかりやすく作ってある。
何気にカメラワークも良く、狭い室内の構造も理解しやすい。

フランクの部屋の描写が1番怖かった。
びっしりと並べれられた鬼畜ビデオの数々
老いて動けなくなるまで、この地下でどれほどの地獄を作り上げてきたのだろう…

終盤は急にテンションが高くなり、モンスターパニックゴアホラーに
ちょっと笑えるくらい。
元々コメディ出身のの監督らしい。
でも拳銃を突きつけて化け物?を殺すシーンは切ない。

化け物が出てくる前の、キースの不気味さも楽しみどころの一つり
女性に配慮しているようで、配慮しきれていなかったりする。
ちょっと考えればわかるけど、男性側からすると見落としてしまいそうな、男女の力関係が生む危険性。
(あの状況で見えないとこで飲み物用意しないよね、とか。もっとも、それについてはキースも後から気付いたのか、「こんどは用意するところ監視できるし飲まないか?」とアプローチを変えてきている)
結局のところ、ダブルブッキングの原因や、キースが善人なのか、状況を利用してちょっと魔が刺しそうな感じなのか、はたまた最初からハメるつもりだったのか、わからない。
そのわからなさを描写したかったのかもしれない。
なんにせよ、これだけ長文で書くくらいには楽しめた。
ただの導入ではない、むしろ導入は導入で別ベクトルのホラーとして本気で描いているのではないだろうか。

化け物が出て来てからの怖さは言わずもがななので敢えて書かないこととする。
ニロ

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