随分と重く痛々しい映画でびっくりしたけど、なんとフィクション小説を基にしていたとは。胎児や赤ちゃんの描写、性暴力は見ていてずいぶんきついものがあったけど、それに加えて実在する人物についてどこまで脚色されているのかも知らず興味本位で鑑賞してしまって、ますます胸が痛くなった。この映画を作ることも、観ることも、まさに作品の中で終始見せつけられたマリリン・モンローに対する暴力となんら変わりないのではと・・・
実在する人物を主人公にフィクション小説が描かれることも、映画がつくられることも、人権的にあっていいものなのかという素朴な疑問。存命している人物だったら訴えられるだろうし、だからって故人ならいいのかっていう。監督のインタビュー読んだけど、全然気にしてなさそうな感じだった。作品が事実に基づいてるとしたらある種のセカンドレイプだし、フィクションならそれはそれでどうなのよっていう。
一方で、アナ・デ・アルマスの演技は凄すぎたので点数は全部彼女とあとはマリリンへ。彼女マリリンの作品は数本しか見たことないけどそれだけで世界が虜になるのがわかる魅力だったなぁ。
唯一、イケメン二人との絡みのシーンだけは微笑ましく見れたしむしろあの三人だけにフォーカスした物語をもっと観たいと思った。キャス役の人がとてもよかったな。
