tsutomu

ブロンドのtsutomuのレビュー・感想・評価

ブロンド(2022年製作の映画)
3.8
※直接的ではないが若干のネタバレあり

シンプルにいうとノーマとモンロー2人の物語。(ノーマの芸名がモンローではあるが、あえて2人と表現したい)

今回、マリリンモンローについて名前は知ってる程度で鑑賞。
序盤の30分くらいは、これはマリリンモンローのノンフィクション作品であってる?
というくらい暗く重い雰囲気の幼少時代が描かれていた。

著名人のノンフィクション作品だとElvis・ロケットマン・ボヘミアンラプソディなど色々と観てきて、基本的には
幼少期→ターニングポイント→絶頂期→衰退期
という歴史を辿るものが多いが、今作はノーマとモンロー2人の絶頂期に焦点を当てた作品だと感じた。

特に印象的だったシーンをあげると、
エイドリアンブロディが演じた作家が最初にモンローを見た時に、自分のモデルとする女性像ではないと批判したが、後に2人で会話するとモデルとする女性像をピタリと言い当て驚くシーンになる。
ここで、実際に役を演じていたのはモンローだったが、役柄のイメージを掴めるのはノーマだという構図になっていてノーマとモンローは別の存在ということを強く印象付けたと感じた。

この他にもモンローとノーマそれぞれの存在を濃く表す演出があり、今はどっちなんだろうと想像しながら観るのもなかなか面白かった。

全体を通して、2時間半近くの長編になっていたが物語にも出てきた夢を見ているような作品となっており、退屈せずあっという間に終わった印象を受けた。

今作は小説ベースとなっており、事実と異なる部分があると批判も多い作品だが、ノンフィクションではなくフィクション作品で捉えて見れば面白い作品だと思った。
本当のモンローとノーマの2人の姿は、今作からちゃんとわからないあたりも演者として生涯を終えたモンローにかかっていて、作品の裏側を知っても面白い作品と思う。

最後に。
相変わらずアナデアルマスは美人だったのでこの評価。
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