ある日精神科医のローズは患者が満面の笑みを浮かべながら自殺するのを目の当たりにしてしまう。それ以降彼女は不可解な幻覚や幻聴に襲われる。それはなんと亡くなる直前に患者が訴えていた症状と同じものだった。日に日に彼女の精神は疲弊していき、側で心の支えになっていた人達も徐々に離れていく、そんな主人公が追い込まれていくサイコホラー。
久しぶりに怖いホラー映画が観れて嬉しかった！
派手なCGをあまり使っていなくて、ジャンプスケアはあれど間の取り方で怖がらせにきていたから非常によかった。
カメラワークが軽く弧を描きながらパンしたり逆さまになったりと気持ち悪い撮り方をしていたから、主人公の現実なのか幻なのか区別できてない不安定さが伝わった。
音楽もメロディーのある物では無く、捉え方によっては雑音のようなコンテンポラリーミュージックで錯乱状態、得体の知れない緊張感がうまく演出されていた。
題名が「スマイル」なだけに、彼女の幻覚では親しい人から赤の他人まで何を考えているのか分からない、貼り付けたような笑顔で彼女に微笑みかけている。それを見る度に不可解だったり不幸な現象が起こる。
この映画はそういった人間の得体の知れないモノへの本能的恐怖が刺激する。
幻覚の原因/正体とその目的が不透明なため、先が意外と読めなかったし常にドキドキしていた。
観終わった後も数時間鼓動と鳥肌が続いたから、この映画は本当に怖かったんだと再確認できた。
この作品を通して意図の読めない笑顔は不気味なことが知れたから、今後は必要以上に愛想笑いをしないように気をつけようと思ったし、別件だけど怒られた時ヘラヘラ笑うのも控えようと思った。
