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クレイジークルーズのmoonのレビュー・感想・評価

クレイジークルーズ(2023年製作の映画)
3.8
楽しかった〜!!配信日、配信時間に鑑賞!

吉沢さん、宮崎さんファンの方、必見です!
ロマンティック・コメディ+ミステリー?

最初のティーザービジュアルが、冲方と千弦がカジノの時の服装で互いに笑ってデッキに居る姿で、昔のハリウッド映画を彷彿させて、とても好きだった。
そのイメージ通りの洒落た映画で満足😊
何で、アガサ・クリスティの映画みたいなデザインに変えてしまったんだろう😠勿体ない。

見終わってみれば、ミステリーは ホンのデザート?みたいなもので、ロマンティック・コメディが、主食、ディナー❗️映画全体はビュッフェみたい。
多彩な 食材が味わいのある料理として出されて来る感じ😆
坂元裕二さんの 紡ぎ出されたセリフは 粹なスパイスだった!

坂元裕二さんは、以前から、バトラーという職業に関心を持たれていた(彼らはきっと色んな思いを胸にしまい込んで、誠心誠意働いているのだろう…)とのことで、バトラーを主演に作品を書かれたそうだ。

そのバトラー役を吉沢亮さんが演じた。

このバトラーは吉沢さんに当て書きされたと配信前の記事で知って、何だか嬉しかった。
坂元作品にかなり登場する瑛太さんも当て書きされてると知っていたが、作品毎に瑛太さんの役柄は違うのに、どれも瑛太さんらしさが出て居て、素敵だと思っていた。
でも、坂元さんは吉沢さんに一度も会ったことがなく、何と、映画が公開されてから初めて対面したよう…😳
ということは、吉沢さんの作品というよりは、テレビのバラエティや、舞台挨拶、インタビュー記事などで、吉沢さんの人柄や考え方などを理解なさった上で…冲方を当て書きされた!という事?

誠実な人柄だけど、ちょっとおっちょこちょい😅…年下でも敬語、人の悪口を言わない、でも、不実には屈しない、職務に努力し、でも、どこか鈍感(笑…に思える)な冲方は…確かに吉沢亮さん〈の一部(笑)》だ❗️
スゴく、愛すべきキャラクター。
として、描いてくださった坂元さん!よく解って居らっしゃる!ありがとうございます!

でも、映画館で観たかったー!
あの巨大なベリッシマの雄姿はスクリーンで見せるべきでしょ!!

しかし、好きな時に何回でも、何処からでも繰り返し観られる 配信という形での映画鑑賞が出来るのは…ファンとしては最高❗️


【この先はネタバレ⚠️あり】








とにかく、バトラーとしてピンと背筋伸ばし、颯爽と歩く吉沢さんが新鮮(笑)
普段はユルく歩く方なので…あれは背筋を伸ばす矯正をしてバトラーらしく気を付けながら演じられたとのこと。
英語で外国人のガイドをする姿も 堂にいってた。
次々に出るクレーム処理に当たる姿は真摯で 尊敬もの。でも、時に笑える。そんな冲方をもっとたくさん観たかったー。
そして、心の動きを繊細な目や台詞、演技で十分に魅せてもらった!そこに居たのは、吉沢亮さんでなくて、冲方でした!
バトラー姿の他にスーツ姿や作業着姿も見られて得した気分だけど、バトラーが一番似合ってたかも(笑) 冲方として着てる派手なスーツ姿は、冲方の性格の地味さが出てる気がした(笑)

もう一人の主役、ヒロインの宮崎さん演じる千弦。めちゃくちゃ可愛い!!
慌ててると片方づつ違う靴を履いてしまう、それも何回も(笑) それだけで、何故か魅力感じる。カワイイ。それに、その履き方、オシャレな気もする(笑)
千弦の衣装も全部 可愛くてお似合いで とても目が楽しかった!!パールグレーのドレスと黄色のワンピースが特に好き。
で、冲方のショッキングピンク?のスーツも、千弦の私物???淡いベージュのスーツも??。何処にそんな大量の服が?小さな手提げバッグしか持ってなかったよね…
あの袋は ドラえもんのポケット(笑)?
なんて、ヤボな事、考えてしまう💦私。
そもそも、千弦は 浮気相手の彼氏が冲方だとどうやって分かる?など…謎だけど…

そんな疑問 吹っ飛ばす 豪華な映像と音楽。そして癖の強い登場人物が織り成す物語。
私は船が苦手なので、どんなにお金持ちになってもクルーズには参加しない💦とずっと思って来た。でも、ハロン湾とかに寄るんだったら乗ってみたいな…、冲方みたいなハンサムで誠実なバトラーさんが居たら、楽しいかも…と思った(笑)


そして、何より 坂元さんの人間観察から出て来る言葉や価値観が現れている台詞が とても魅力的だった✨✨


「いい人はいい人じゃないと思います。
当たり前にいい人なんじゃなくて努力してるんですよ。…」確かに そうかも。

「世の中で一番 愚かな人間は、店員さんに 偉そうな人です」
私も同意。サービスをしていただくのでしょ?

「パーティはパーティを用意する人が居なければ出来ません」
誰かさんに聞かせたい(笑)
誰かが楽しむ為に、誰かが頑張ってるのだ。ソコに気が付かない事 多い気がする。
この台詞が登場する、プールのシーン、予告の時から大好き❣️千弦が飛び込んじゃう時点で、冲方への気持ちが動いている感じがして、ニヤニヤしてしまう。カワイイ。宮崎さんが青春みたいと仰ってたが、ホントに😊

「深淵を覗くと…深淵もこちらを…」
ちょっとホラー(笑)みたいだけど、当たってるかも…他人の秘密を覗くとコチラも見られてる可能性ありそう…

「あなたが嫌ってるのはJ・J・J・J 自分に自信が持てない自分自身よ」
なるほど🤔 面白い。

「ご飯炊けたは炊きかけとは違います。炊きかけじゃ食べられません。」
「ご飯と恋愛は違います」
「恋をしかけたのは、恋したのと同じだからです」確かに…
このシーンの後に続く台詞も キュンキュン(笑)好きだなー!

「忘れ物です」
「受け取りますね」って…何て素敵な…告白💌

「人生は様々な事が起こる。少しばかりのトラブルも笑い話になる。結局ね、船(人生)は沈まなければ良いの!」
うーん、分かる!名言。

「口がくっ付いてるかどうかは問題ではありません。気持ちがくっ付いていたかどうかです」 うんうん…そこが大事。

恋人達が送り合う「今日見た綺麗な写真」とかも、あるあるー(笑)

他にも 映画プロデューサー役の菊池凛子さんと俳優役の永山絢斗さんの二人の 映画やカンヌのアレコレについての会話が、皮肉めいて滑稽で面白かった(笑)

「え?税金でムール貝食べる事がアートなの?」「ムール貝だけじゃない、カヌレもだよ!」(笑)

菊池凛子さんが言う台詞は どれも一瞬ムッとするけど、一理あったりする(笑)面白い。しかし、ピンクのスーツ着た冲方を見て、何とも感じないのか?このプロデューサーは。スカウトしないのか?(笑)


真面目な主人公二人が、何処でも丁寧語で会話してるのが、何だかとても新鮮。
二人が気持ちを思い出す為?(笑)に何回もキスする時も「思い出しましたか?」「どうでしょう」って…(笑)
ただ、バーカウンターでのお酒が入った冲方の台詞が、ちょっとだけ くだけた感じなのがリアル。そして、ラストに千弦が「貴方はバトラー?私の恋人なの?」と親密さを感じさせる言葉で 冲方をいじって(この時 冲方の鼻の下が長くなってる感じが(笑))グラスを冲方に渡して にこやかに歩いて行く姿に ちょっと この先の二人の関係が見え隠れ(笑)してたな。カワイイ姉さん女房で、上手くいきそう(笑)✨ところで、この二人の年齢設定は?実際には8歳差だけど、冲方は31歳くらい、千弦は34歳くらいなのかな…と思う。
橋を渡って行く姿は周りから祝福されてる新郎新婦みたいだな…



豪華な俳優陣のコミカルな芝居が 魅力的でとても楽しい。宮崎さんも仰ってたが、エキストラ全てにも化粧や相応しいドレスをちゃんと用意して撮影されたとの事で、本当に華やかな雰囲気が楽しめた。
ちょっと驚いたのは反社の娘を演じた蒔田
彩珠さんが、子分を演じた泉澤祐希さんより9歳も年下なのに、しっかり「姉さん」に見えたし、泉澤さんも若い!!こと。
菊池凛子さんのコメディセンス!演出なのか分からないけど、常に前髪を気にしたり、体をくねらす仕草や手振りがオーバーなのも チャーミングで面白かった(笑)

「クレイジークルーズ」の予告編のラストにある「in love and deep water」ってどういう意味だろう?in loveは「恋して」だけど、その後のdeep waterは 文字通り「深海」だけど、「in deep water」だと「トラブルになる」という意味が有るらしい💦 深海とは心の闇とも取れるけど…この副題の意味を知りたい。セイレーンが度々登場する意味も。

カナトとレナの二人は可愛かったけど、このストーリーに必要だったのかな?とちょっとギモン。結構、二人のシーン多いけど…院長家族の中で描かれていたのが、ちょっとノイジー…な気が。だって、院長はカナトの母の傷害致傷や公文書偽造で捕まるんじゃ?レナ…カナトに顔向け出来ないんじゃ?とラストの二人のダンスシーンで思ってしまった💦 院長のその後…どうなったんだろう?サクモトさんが黙っていたとしても…上手く行くとは思えないな…

ロマンス、コメディ部分はとても満足🥰
ただ、ミステリー?部分が、違和感有った💦最初から犯人らしき人物にミスリードされてしまうけど…突然 真犯人登場!!
この犯人の殺人動機となる出来事が、えげつなく酷い医療行為。犯人は、院長の悪行を白日の元に晒し 仇をとる事だけを考えて生きて来た(その為にマジシャンになった?)んだろうな…だから あっさり自白した…切ない犯人。
このコメディの中で、ちょっとそぐわない重罪の元院長の行為…が、重すぎて💦…で、突き詰めてしまうとコメディでは無くなってしまうから仕方ないんだけど…もっと犯人に同情出来ない利己的な動機だったら…と思った…でも…難しいかな?
それに、永山さん演じる俳優が撮った画像が、辻褄が合わない💦。あそこにマジシャンが写ってなくて、院長夫人の後ろ姿が撮られてるのは 有り得なくない??
それとも、まさか、マジックでスマホの動画を操作した?とか?有り得ない😓
で…この点数。

犯人が隔離される時に 冲方のポケットから正解のハートのA」のカードを渡した意味は?
バーカウンターで間違ったカードを出したことについて 冲方達が「はい(ソレです)」と答えた事への 思いやり?を感じ、冲方達が殺人の真相を探ろうとしていた事への、感謝?だったのかな?それとも、冲方への愛する人を大切に…というメッセージか…
ちょっと、粹なシーンだった。

そして、VFX見事でした‼️YouTubeでメイキング公開されているが、全く合成に見えない!コロナ禍は VFXによる映画の可能性を大きくしたのかも…


吉沢ファンとしては、愛すべきキャラの冲方を堪能出来て嬉しいです❣️
このレビュー書きながらでもNetflixがワイプで観られるのは 最高!!
ついつい見とれて(笑)レビューが遅くなってしまった😅

坂元さんには、今度は吉沢亮さんの「闇」を演じる魅力を堪能出来る作品を書いて頂きたい!


最後に、「忘れ物」受け取った時の演出。紙テープ?状のリボン?や花吹雪が降り注いでいた(ロマンティックな気持ちを表現する為?少女漫画みたいな祝福?)が…
その後、紙テープだと思ったのがトイレットペーパー、花吹雪の散らかった廊下を片づける清掃係の傍を歩く 冲方と千弦。
アレ、ナンジャ?(笑)
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