このレビューはネタバレを含みます
坂元裕二の脚本ってどんなジャンルでもその時代の空気や社会問題が盛り込まれていて、そこにあの独特な台詞まわしとかが絡んでくるから咀嚼する楽しさがあった気がするけどこれは理解できなかった。
“あの人いい人なんだけど”と軽んじてしまわれる人達を主役に！というのが別に新しくないのに稚拙な演出のせいか声高に主張している気がして寒かった。
普通につまらなかったって感想が一番しっくり来る気がする。
吉沢亮&宮﨑あおいが演じたキャラクターもどんな人間なのかイマイチ伝わってこない。
その他の人物に関しては基本ふざけてるだけだし。
「向いてるものが分からないのも楽しいですよ」とか
「この世で一番愚かなことは店員さんに横柄な態度を取ることです」みたいな
それっぽい台詞も本作では精彩を欠いている気がする。
演出と脚本の相性とかもあるのかもしれないけど、どっちも良くない気がする。
衣装の色使いとかやたら解像度だけは高い映像の感じも嫌だった。
映画は総合芸術なんだなと改めて教えて頂いた気分。
○○は良かったと言いたくなるような役者も別にいなかったが悪目立ちしているような役者はいなかったのが数少ない良かった所(全員が他作品の方が魅力的)
意外なくらい善人、悪人、バカみたいな人しかいない。
自分が見落としている良き点も多々ありそうだけどもう一回観てみようとは思えない…
あと子供をこういう風に使ったり身分の差の雑な描き方は日テレとかテレビ屋映画が得意なやつなんだからそっちでやれば良いのにと思った。
