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エゴイストのtakeのネタバレレビュー・内容・結末

エゴイスト(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

劇場公開後2回目の鑑賞。0223

今回は客観的に見れるかと思いきや、途中から涙が止まらない。満席の劇場で声を押し殺すのに必死だった。

泣けるポイントが2パターンあることに気づいた。

まず、当事者が感じる小さな消耗や、鎧に改めて気づかせてくれる点。そして、それをも肯定してくれる優しさ。

前者は、ゲイと自認して20年くらい経つ自分にとってはもう当たり前のことになっている受け入れ態勢が整っていないこの世の中で生きる上で起きる小さな傷一つ一つを描いてくれている点。人前で手を繋いだり、関係性を公言できなかったりといったことを改めて傷として客観的に認識することができた。

そして、自分の母でも叶えられなかった、愛情、そして受け入れてもらうと言う行為を、義理の母からしてもらえたことに対する安堵の気持ち。





東京国際映画祭の先行上映にて。
過去1映画館で泣いてしまった。マスクの中ぐしゃぐしゃ。
主人公のゲイカップルが見つめ合うショットで屈託のない笑顔に何かが起こる予兆のようなものを感じそこから涙が。
鈴木浩平さんの成り切る力、どうみてもゲイ男性の仕草にしか見えない。
2人に干渉しすぎず、でも優しく見守る阿川佐和子さん演じる母親の言葉に、当事者であり母にカムアできていない自分も救われた気がした。
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