煙草と甘いコーヒー

映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)の煙草と甘いコーヒーのレビュー・感想・評価

4.0
気が付けば、○○にならなければ、と強制的に、この“競争社会”というレースに参加させられる子供たち。

いや、大人も、強制的に参加させられている点では、大人も子供も関係ない。

勉強、スポーツ、音楽や芸術、売上、数字、なんやかや

そういったモノで秀でた能力を発揮できないと評価されず、価値を認められない世界。

秀でていなくとも、上位に入らなければ、ガッカリされてしまう世界。

そんな世界を、子供たちは生きていて、そんな世界を大人たちが作り上げ、我こそは、と、我が子を競わせ、我が子の商品価値を少しでも上げるために勤しんでいる。

そんなヒドい親たちも、日々、自分の商品価値を品定めされ、ことあるごとに評価され、その“価値”の重要性に晒され続けている。

この悪循環は、正直、キツい、、、

そんなハードな生活を送っている子供たちや、子供だった大人たちは、のび太とドラえもんの渾身の訴えに、ホッとして、涙が出てきてしまったのではないだろうか。

自分は泣いてしまった。

隣で我が子も泣いていた。

反対側の隣では、知らない子供も泣いていた。

少しずつでもいいので、過酷過ぎる生き方を強いる世界ではない世界にしていくために、これからも悩んでいかなければと思った。

いい映画だった。