この映画は果たして?
途中までイマイチよくわからず、、、
▼以下、ネタバレ含む▼
子供の使い方なのか、キャスティングの妙なのか、子どもがいい。
何気ない会話が、何気にすごい。
地震で崩れた街で捜索活動をしている人々のシーン、本当の地震後に撮ってるよね? すごいリアルだなー。
とかなんとか思っていると、
友だちのうちはどこの子だ!
どういうこった???
主人公の旅の目的はなんなんだっけ?
あ、主人公がアッバス・キアロスタミ監督、ということかな?
で、地震がおきたから、友達の家はどこ?の映画に出演していた主人公の子が無事かを確認しに行く旅を、いっそのこと映画にした、ということか、なるほど。
ようやくスッキリ。
「地震のときのことを聞かせて?」
民族的な違いなのか、監督自身の性格なのか、聞いている相手が子供が多いからなのか、気遣う様子もなく直球で聞いていく。
答える側も、いきなり出し抜けに失礼だな、ということもなく、子どもは淡々と、大人はいろいろと話してくれる。
そんないろいろ話してくれる大人に、カチンとくるような質問を投げつける。
「身内が大勢死んだのに、結婚式をあげたの?」「家族が死んだ人もいるのにテレビを見たい?」
人の気持ちも知らないで! と、ムカつくかと思いきや、「それでも生きてかないとね」と、思い詰めたり打ちひしがれているとかではなく、前向きな諦観な感じで回答してくれる。その答えを聞くときの監督役の人のあたたかい表情がなんともいえない。
生き残った人たちで、とにかく前を向き、
そして人生はつづく
おだやかなあたたかさのある映画だった。