他者に対して恋愛感情や性的関心を持てない人間(アロマンティック・アセクシャル)・・・このタイプの人はむしろ生きやすいのでは、と思ってしまうのは非当事者の的外れな解釈なのかな。
飢えている人がほぼいない今の日本人の二大煩悩は色恋と物欲だと思う。特に若い女性はLOVEとおしゃれのことで頭がいっぱい。そんな中でおしゃれはともかくとして他人に精神的に依存しないで生きられることこそ心の自由の最たるものだと思うのだが。けど人間は社会的な存在でもある訳で、やはり周りと違うことで生じる生きづらさや理解してもらえない息苦しさはある。そこを分かってくれるのがうつ病を患っている父親で、この人の優しさと共にそれと表裏一体の弱さもまた切ない。
佳純の妹役の伊藤万理華をこの映画で初めて知ったのだが、いろんな映画に出ているんですね(無知)。先日見に行った舞台『宝飾時計』では小気味よい芝居をしていてすごい女優さんなんだなぁ、と思った。
北村匠海くんは友情出演と書いてあったけどおいしい役だった。三浦透子さんとは盟友らしいです。
