kensuzuki

わたしの見ている世界が全てのkensuzukiのレビュー・感想・評価

4.0
【よかったところ】
・最近の映画にしては82分とコンパクトだが、物足りなさも逆に冗長さも感じない、本当に“ぴったり”とした映画である。それは無駄のない編集もさることながら、“個人主義と家族の在り方(≒資本主義vs共産主義)”、“社会に馴染めないアウトローや後ろめたい過去(=劇中では離婚)を持つ人々の再起” といったテーマ設定までもが、2023年という時代にぴったりとはまる、実にソリッドな作品だと感じた。

【Not for meなところ】
・物語中盤で森田想が畑仕事をするシーン(と昼休憩で兄の彼女と会話するシーン)は過剰にノスタルジックに演出しすぎな気がした。『シン・エヴァンゲリオン』の第3村のシーンに近い感じというか、“やっぱり家業って大事だよね、畑で土触るのって心洗われるよね” 感が若干滲んでしまっているのが、個人的には合わなかった。

【その他】
・どの登場人物に感情移入するかによって見方が変わってくると思うが、自分は完全に森田想が演じる ”個人主義/成果主義” 型の人間だなぁ(恋心を持ってくれる部下はいないけれど)
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