ねぎおSTOPWAR

ハントのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

ハント(2022年製作の映画)
4.1
今回は長いっす。
・・ちなみにこの映画に東京や東南アジアやUSAも出てきますが、全て韓国ロケですよー!😆
凄すぎです!!

《------日本人にはちと辛い、情報早口!!------》

たぶんみんなしばらくは何が問題で、みんなが何を話していて、どうして対立しているのかもよくわからない時間が過ぎると思います。
これは史実をベースに脚色していると思います。以下事実ベースで。
1979年 朴正煕大統領暗殺
1980年 光州事件 武力弾圧 →全斗煥大統領へ
1981年 訪米 レーガンと会談
1983年 ミャンマー ラングーン爆弾テロ事件
1984年 訪日 昭和天皇と晩餐
1987年 韓国国民 民主化獲得

映画「KCIA南山の部長たち」で朴正煕大統領暗殺が、映画「タクシー運転手」において光州事件、「1987ある闘いの真実」で民主化闘争が描かれています。
これらを観た方ならおおよそ理解の土台はあるかと思います。
で、今作は1981年から1983年を、国家情報院 安全企画部内の争いを中心に描いています。


もうちょっと劇中の設定や付加的な情報に触れると・・
● 当時は全斗煥=閣下が言ったことが全てで、皆保身のために行動。いくら間違っていたとしても閣下に報告済みならば決行していた。
● 南北の対立が緩和されるのは金大中大統領の時代以降なので、当時はいつまた戦争が起きてもおかしくない空気だった。
● 北の思想、共産主義は敵であり、アカ狩りは日常に浸透していた。
● 映画「シークレットミッション」「レッドファミリー」にもあるように、北の工作部隊は相当数韓国に潜入、活動していた。
● 北のスパイが安企部にも紛れ込んでいて、それを突き止めようと海外チームと国内チームが異様な争いを続けていた。
● 軍部、国家情報院の中であっても、全斗煥を良く思っていない勢力はあった。


● そうそう、全斗煥は民主化後、死刑判決、有罪判決ほか多くの悪事が暴かれるも(映画「26年」に詳細)国民を裏切り続けたので、元大統領としては初めて死後の国葬が見送られた人物。


このあたりの情報があれば、映画の内容についていけると思います。
正直わたしかなりしんどかったですよ!!
二度見る覚悟で是非どうぞ!!!



《------なんだこのスタッフは!!------》


これね、なんだか「韓国のオールスタッフでイ・ジョンジェを男にしよう!!」みたいなムーヴメントでも起きたんじゃないか??ってくらいの超絶SUPERな方々が大集合していますよ、マジで。

撮影・照明はベテランのイ・モゲさんとイ・ソンファンさんの名コンビ。
この二人で手掛けたのは「マルティニークからの祈り」「SEOBOK」「軍艦島」「セシボン」「アシュラ」「隻眼の虎」「ブリングミーホーム」・・・内容的にどうかな?って映画でも、撮影と照明はレベル高いっす。

編集のキム・サンボムさんは何度となく賛美する編集マンのおひとり。安心安定の編集技で<駄作→通常作><通常作→名作>とワンランク上に押し上げてきた方。今回、このワークで編集賞を受賞しています。そうでしょうそうでしょう。
またもう一方技術省を受賞したのが美術のパク・イリョンさんなんですけど、代表作は「シュリ」から「スウィングキッズ」「工作」「ヒマラヤ」「華麗なるリベンジ」「クローゼット」・・・こちらもまたそうでしょうそうでしょう。

武術監督はホ・ミョンヘンさん!!
もう言うまでもないんですが、韓国アクションはザッツこの人です。
マ・ドンソクも「犯罪都市」「狎鷗亭」「無双の鉄拳」「ファイティン」ほかほか
「エクストリームジョブ」「新 感染」「工作」「新しき世界」「神と共に」「白頭山」「スタートアップ」などの人気作はもちろん、「アシュラ」「修羅の華」「悪魔を見た」「名もなき野良犬・・」といったノワールものを仕立てたのもこの人。


《------  一回では覚えていられない出演陣!!------》

あとはキャストがもうとんでもないことになっていますよ!!
ここは大部屋か!ってくらいみんなが集合。
目を凝らして探してあげてください!
まず主要キャストは・・
*(安企部とは国家情報院 安全企画部のことで、「KCIA」にも描かれた通り、南山にあったので通称「南山ナムサン」と言えば国家情報院のスタッフを指す)


パク・ピョンホ次長(安企部 海外チーム):イ・ジョンジェ(「イカゲーム」ほか)
キム・ジョンド次長(安企部 国内チーム):チョン・ウソン(スティールレイン」ほか)
パン・ジュギョン(安企部 海外チーム):チョン・ヘジン(「白頭山」ほか)
チャン・チョルソン(安企部 国内チーム):ホ・ソンテ(「イカゲーム」ほか)
ヤン・ボソン課長(安企部 海外チーム):チョン・マンシク(「モガディシュ」ほか)
カン部長(安企部):ソン・ヨンチャン(「復讐の記憶」ほか)
アン部長(安企部):キム・ジョンス(「野球少女」ほか)




以下特別出演枠で、出番も少ないけど・・

(情報遮断したい方は見ないでくださいね!!)













北の兵士の役:ファン・ジョンミン
海外チームで殉職:イ・ソンミン
裏でつながる企業の代表:ユ・ジェミョン
安企部東京支部:パク・ソンウン
安企部東京支部:チョ・ウジン
安企部東京支部:キム・ナムギル
安企部東京支部:チュ・ジフン


どうすか・・これだけの豪華キャスト。イ・ジョンジェさんの人間性が集めたというか人望ですよねー、たぶん。特別出演なんてほぼノーギャラで出てくれたんでしょ、おそらくは。
そしてイカゲームの相棒ホ・ソンテさんは良い役もらえましたね!!日陰が多い方ですから、こういうの嬉しいっす。



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