普段全くと言っていいほど見ない、実話を元にした社会派作品。
テーマ的にも特段深い関心があったわけではないが、だからこその選択になったのかもしれない。
映画館で見ることの醍醐味は、客層を知れるところにあると思う。中心となるのは女性だったけど、男性も1人で見にきていたり、ご年配の方々もいたり……一人でサブスクで楽しむ時にはない良さを感じた。
ストーリーが美しく、また残酷に展開していくというよりは、ただ淡々と話が進んでいく感じ。でも画面としての美しさや魅せ方のバランスがいいから見応えはある。
セクハラ・暴言、証言などのシーンはうまくぼかされていて、でもそれでいて曖昧でない。トラウマやフラバの心配はそこまでなさそう。想像力はやや必要になるけれど。
ハッピーエンドもバッドエンドもない、ただ事実を元にしたストーリーがそこにあるだけという感覚がちょうどよかったかも。
報道と倫理と法律……この作中の考えや行動は必ずしも正解ではないだろうけど、それも含めて楽しめた映画だった!