ペコ

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのペコのレビュー・感想・評価

3.8
映画界で起きた性的暴行を告発した女性記者たちの姿を描いた物語。#MeToo運動のキッカケとなった話が描かれています。#MeToo運動、ワードは聞いたことがあったが詳しいことは知りませんでした。本作を観てとても勉強になった。
劇中では実際の音声も使われており、ハリウッド映画界で起きている生々しいセクハラの事実に驚かされました。ドラマではあるがドキュメンタリーを観ているかのよう。真実をもみ消し、被害者の声をもみ消し、女性を性の道具としか思っていない加害者たち。性のはけ口としてセクハラを行い、示談という道しか与えずに都合の悪いことは口止めして無かったことにする。もしも被害者が外部にバラしたら逆に被害者を訴える。これが当たりまえのように起きていたのだから恐ろしい。闇が深い。
そっとしておいてほしいと願う被害者もいたが、それでも声をあげて巨大な権力に立ち向かう被害者の姿が印象的でした。

「守りたいもの、守らなきゃいけないもの」
「変えたいこと、変えなければいけないこと」

ミーガンとジョディが、記者として、女性として、人として、世の中に真実を伝え、命懸けで変えようとする姿に感動をもらいました。全編を通して派手な演出などはないが、リアルな現場のやり取りと、女性たちの勇気ある行動に最後まで目が離せませんでした。
日本でも度々、性被害のニュースを観る。加害者が守られ、被害者が泣き寝入りするような仕組みなんてあってはならない。
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