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SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのhiのレビュー・感想・評価

4.3
シリアスな内容なだけに観るタイミング選ぶなぁとおもっていて、、、漸く鑑賞。

うっわ、、、思ったより重厚でしたね。
めちゃくちゃ重いのですが素晴らしい映画でした。

巷では地味だとか、言われてますが、記者の2人が超えられない数々の"壁"にぶちあたり、そこを少しずつ超えていく過程はかなりスリリングで、めちゃくちゃドキドキしますし、面白かったと思います。


性的搾取が被害者に与える肉体的、精神的、更には社会的に与える影響がいかに大きいものか、、、また、法や社会制度が全く弱者を守る様にできていないこと※日本も然り!!
被害者たちの言う、"彼を怒らせたくなかった"だから、なだめようとした。。
あー、、この下り、よくわかるよ、、と。
そう、それは同意ではなく、本当に怒らせたくないから話題を変えたり、気を遣ってるんですよね、、、。

"ノー"と言えなかった自分への羞恥に涙する"ローラ"という女性が出てきますが、彼女のシーンで、もう耐えられず号泣でしたね。。自尊心を傷つけられ、夢や希望を断ち切られ、そして自らを責め続けることの残酷さ、、、一生心の傷となって苦しむことになるんですよ。。
何故性被害は被害者側がこんなにも苦しまなければならないのか、、、、

本作はMetoo運動のきっかけになったこの事案を一つの事件ではなく、社会的な構造(法律)が実は一番問題なのだと、強く提起しています。

また、被害者たちの体験をエンタメとして搾取しないこと、直接的な描写を省くことなど徹底されていること、など、配慮の面でも素晴らしいと思いました。※女性が泣き叫び凌辱されるシーンを無駄に撮る映画が多すぎましたから。。

未来への希望を折られた女性たちがその次の世代へ、こんな慣習残してはいけない!と立ち上がった物語、、、記者の2人が育てている子供たち、または観客たちにも身近な若い世代につながる未来、、、、少しでも希望を持てる未来を見せてもらえる映画だったと思います。原作のこの裁判の先の話が更に色々あるらしいので、今更ですが読んでみようと思います。
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