ふだんあまり見ないけど、フレンチコメディっていうの?おもしろかった。展開を裏切って裏切って裏切って、旦那を移動させず、密室劇に持ち込んでコミカルな会話の応酬を続ける。アクションが少ないのでそこに退屈さを感じてしまう人もいるかも知れないが、演者たちの表情の豊さと言葉のセンスでだいたいカバーできている。ただどうしても気になるのが、旦那の親友のキャラとしての薄っぺらさ。恋人を略奪愛した親友をこうもあっさりと許せるものなのか。物語の展開を優先して、この男の心情の移ろいは黙殺されているのが遺憾。故に後の展開にもやや薄っぺらさを感じた。