ふぁる

素晴らしき日々も狼狽えるのふぁるのレビュー・感想・評価

素晴らしき日々も狼狽える(2022年製作の映画)
3.7
冒頭朗読から始まりブッチャーズのファウストだと気付きぶち上がる。曲を聴き返すと映画のタイトルは歌詞からの引用なんですね。協賛を受けず運営はチケット代で賄い、ゲストミュージシャンよりローカルミュージシャンの方が出演数の多い鹿児島県のフェスドキュメンタリー。フェスは血の通ったフェスかそうじゃないかの二択に分かれる。音楽に関心が無い人は知らないだけで興味を持たない。有名フェスに行って、ただ誰々を見たと話題にしたいだけの人もいる。関心を持つとローカルにも最高なミュージシャンはいるのである。それを伝えるだけでも意義があり、地元ミュージシャンのモチベーションにもなる。地元が盛り上がると街全体が盛り上がる。災害や疫病に対して音楽は何ができるのか。コロナウイルスには無力だったと語られていたが、立ち位置指定のライブでも声を出せない時のライブでも生の演奏から勇気を貰った人は多いはずだ。ミュージシャンの熱いMCも印象に残ったが、熊本の地元の方が語った「すぐには何かが変わらなくても、みんなが何かちょっとずつ変わる事で、世界が変わっていったら」が刺さった。あと ぷぷぷというバンドのMC最高だったな。
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