Tai

スピリッツ・オブ・ジ・エアのTaiのレビュー・感想・評価

3.9
ポツンと一軒家(inオーストラリア)

そんなタイトルを思いついてしまう程、荒野に寂しく建つ家。
砂塵舞う中、独りの旅人が辿り着いたその家に暮らしていたのは2人きりの兄妹。
兄は旅人を歓迎するも、妹は酷く怯えている。
車椅子生活をしている兄が旅人に提案する「飛行機の作りを手伝ってほしい」と。
兄は空を自由に飛ぶ事ができるのか?旅人は荒野の先へ行く事ができるのかー?

的なお話なわけなんですけども、舞台で出来そうな限定されたシチュエーションと3人だけという登場人物数。
そして建物やら衣装、使用する道具1つ1つに独特な雰囲気を感じさせる完全に演出された世界観が魅力的な作品でした。

そもそも、あの世界は現代なのか?近未来なのか?似て非なる異世界なのか?あの世界での人間社会はどうなっているのか?
あまりにも情報量の少ない世界によって、どの人物もが善にも悪にも見えて終始不安をかき立てられ、気がつくと物語にすっかり没頭していましたね。
3人ともが良くも悪くも非常に人間らしい!
もう、すっごいイカれてる‼︎




ただ…ラストの展開が好みで無かったのが残念。
でも、あくまでこれは好みなので、あれこそがこの作品をあらわすに相応しいラストだ!という意見もごもっともだと思います( ´∀`)b

ラストのその後も気になる人間賛歌でした◎
Tai

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