Nove

とべない風船のNoveのレビュー・感想・評価

とべない風船(2022年製作の映画)
3.5
瀬戸内の島で、妻と息子を亡くし、辛い思いをずっと引きずって生きる漁師。
教師を挫折して、母親が亡くなり、ひとりになった父親のところに帰ってきた娘。
普段は穏やかな生活だが、困った時にはみんなで助け合う島での生活に、少しずつ馴染んていく。
二人の距離は、つかず離れず。
いつかまた、妻と息子が帰ってくる願いを込めて、黄色い風船を結びつける。
しかし、決して幸せの黄色い風船にならないことは分かっている。
この気持ちを、いつ乗り越えられることができるのか。
風船に込められた気持ちは、いつ飛び放たれるのか。
旅たちの時は迫っている。
島での時間のように、ゆっくりと淡々流れていく時。
やはり風船と言えば、浅田美代子でしょう。
Nove

Nove