スクリーン1
『Ｘエックス』の老女パールの若かりし日の物語。
1918年。農場で暮らすパール(ミア・ゴス)は映画のスターに憧れる人妻。夫のハワードは第一次大戦でヨーロッパに出征し、車椅子で過ごす父と狂信的なまでに敬虔な母と鬱屈した生活を送っている。ある日、父の薬を町で買ったついでに寄った映画館の映写係(デヴィッド・コレンスウェット)と出会う、、、。
母に縛られた農場の生活から一刻も早く脱出し華やかな映画界のスターになることを妄想するパール。一旦手に入れた映写係の男を失いそうになり激怒するパール。劇団のオーディションに合格した義理の妹ミッティー(エマ・ジェンキンス=プーロ)へ狂気の嫉妬をたぎらせ延々と告白するパール。
笑顔にならない笑顔で必死で取り繕う痛いパール。夢に出てきそうだ。
製作にも脚本にも参加し、ネガティブな怒りを爆発させ殺戮を平然と行なうパールという哀れな狂人をタイ・ウエスト監督と作り上げたM・ゴスがすごい。
