柊

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしいの柊のレビュー・感想・評価

3.6
私が現役大学生だったら、もしくはそれに近い年齢だったらもっとズシンときたのかな?

評価がすこぶる高いので時間合わせで観てみたけど、今時の若い人はこんなに窮屈に生きているのか?と愕然としてしまった。
ぬいサーの存在も然り。別にぬいぐると話す事は悪いとは思わない。でもそのぬいぐるみにしか話せない事を共有しないで、サークルが成り立つ道義が腑に落ちなかったなぁ。大学生って本来未完成な自分を試したり、多分社会で出会ったら絶対友達になっていない人種と意見の交換をして価値観を構築していく時代だと思っている。
自身もそうやって,世の中にはいろんな価値観,人がいるなぁって思ったり、時には言いすぎたり言われたくない事言われたり…それもある意味経験。そして全てが今の自分に繋がっている。
なのに、そういういわゆる面倒な事を抜きにして何か得るものがあるのだろうか?
これだけ1人が,友達がいない事が恥ずかしいみたいに思う人達が実際には相手には全く踏み込まない関係を維持している。
だから生きにくいんじゃないのかな?
七森君と麦戸さんが最後ようやく直接話す事の必要性に気がつくけど、多様な価値観を受け入れて生きていく為にも人は他者との会話なしには成り立たないよ。
でもそれに気がつく人達は少数派なのか?だからこういう作品が(当たり前の事に気がつく事)評価を上げているのだろうか?

ぬいぐるみに話すのは、絶対否定されないからだよね。そうだねそうだね。ってそんなに言われないと生きていけないのか現代人は?

それと無理に共感するのは、実際は話を真剣に聞いてないって事だからね。お気をつけあそばせ。
柊