“普通の人”たちみたいに家を借りたり、仕事に就いたり学校に行ったり…が叶わない食肉する人々。カニバリズムはテーマとして刺激が強すぎると思いきや、社会規範に馴染めなかったり“普通”でいられなかったりすることの痛烈なメタファーとなっていて、ものすごく感情移入してしまった。
それぞれの人に、生き方、嗜好、衝動はそれぞれあって、各自の正義も苦しみも持ってる。共存できるかもしれないし、できないかもしれない。私たちは今日を平凡に生きているが、他人との境界線ギリギリのところで生きているだけなのかもなと思った。
誰にもわかってもらえない、自分だけの何かを持っている人にはドンパチ響く映画だ。R-18なのでそれなりにグロいけど、そこまでグロくはない。血は出るから注意。