みみおにぎり

ボーンズ アンド オールのみみおにぎりのレビュー・感想・評価

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)
4.8
「君の名前で僕を呼んで」のルカ・グァダニーノ監督とティモシー・シャラメが再びタッグを組んだ今作。
監督の名前とティモシーという文字を見た時から行きたい、行かないとと思っていた作品。
「僕と頭の中の落書きたち」で初めてテイラー・ラッセルちゃんを知ってずっと気になっていたのだけど、今作の彼女の繊細な表情の作り方や感情の豊かさには心を動かされた。
R-18と聞いてどれだけのホラーかと覚悟して見たのだけど、多分ホラー要素でR指定が入ったというより人間のモラル的問題でそうなったのだと思う。思っていたより全然怖くなくて私でも余裕で見られた。
夏が舞台になっていて、湖があったり、全体的に青が多く使われている印象でcmbynを強く感じることができて嬉しい。
カニバリズムという言葉は聞いたことがあったけど、人を食べることを抑えられない。これは食欲と同じような感覚なのだろうか。
リーとマレンはまるで魂で繋がっているかのようにお互いがお互いを必要としていて、なんとなく終わりが来そうだと分かっていたけどこのまま2人で隠れながら幸せに暮らしてほしいと思っていた。
全体的にホラー映画というよりもロードムービーといった印象が強くて夏の眩しい光に目が眩みそう。
とても綺麗で儚いけれどとても残酷で悲しいお話。まだ今年は始まったばかりだけど今年一好きな映画。
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