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サントメール ある被告のhoshikazukanjoのレビュー・感想・評価

サントメール ある被告(2022年製作の映画)
3.8
アリス・ディオップ監督は『私たち』を観てから好きな映画監督のひとりになったのだけど、改めてこの監督はマザーコンプレックスがあるというか、母親の不在が映像を撮ることへ向かわせているのかなと思った。幼児遺棄で裁判にかけられている母親を、その一人の責任としてただ糾弾するのではなく、こういった問題が母親の近くにいる関係者、ひいては社会全体の問題なのではと我々に問いかける。結論のつけ方がやや本質主義っぽくて、「そうとは限らんよ!?」と言いたくはなるものの。実話をもとにしており、裁判中のセリフも実際の発言だということで、劇映画の手法をとりながら記録映画に限りなく近い。



ーー来日イベント 備忘録ーー
アリス・ディオップ監督はファッションセンスがどタイプなので、どんな衣装でくるかわくわくした。今回も「これはVogueのスナップ隊が黙っちゃないよ!」の素晴らしさをお披露目してくれる。安定のでか揺れピアスに、ヘビのでかバングル。肌触り良さそうなキャミソールドレスは胸元に花のデザインがあしらわれている。ドレッシーに決め込んでいるなかで光るビビッドピンクのチャンキーヒールサンダル。凡人感性なら無難にピンヒールあわせるところ、絶妙なカジュアルダウン!おしゃれすぎ!好き!おすすめのヴィンテージショップ一緒に回りたい。あ〜でもわざわざTOKYO で買わなくてもパリの蚤の市とかいけばもっとお手頃かつヴァリエーション豊かに選べるのか……。次の来日までにアリス・ディオップを招待する東京散歩コース考え直したい。
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