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ブラックナイトパレードのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ブラックナイトパレード(2022年製作の映画)
3.4
年末に観そびれて年明け正月気分抜けない時に福田監督のクリスマス映画へ。

橋本環奈、いよいよ福田組の“福田組側のレギュラー要員”にカウントされ始めてる。佐藤二郎、ムロツヨシ、、、ハシカン、と。

ハシカン、国民的なアイドルから素敵な役者へとなってから既に久しく、紅白の司会も無事に務め上げ、この年代の筆頭になっているようにさえ思えるのに、そんな彼女には“NG”はないのか。

彼女のTwitterで“あの姿”の写真をupしてたが、あれがものすごい唐突に、且つ、自然に出てきて、笑うタイミングを逸す。

お酒もかなり嗜むと聞く。おっさんからすると「そっちもいけちゃうクチ?すごいね、できないことないの?」とか言いながら一緒に酒飲みたいわ。
彼女、どこまで行くのか、この先も楽しみ。

それにしても、クリスマス映画なのにどうしてクリスマス直前に公開したのか。この手の映画、いつもそこを不思議に思う。

一般的にイヴと本番、24日と25日を過ぎると人も街も一瞬で年末年始の正月モードに突入する。
何なら26日以降にクリスマスツリーを出してたり、赤い帽子を被ってると時間に取り残されてる感や、一言で言うと変に思われる。

だから、クリスマス映画のピークはそこなんだから、そこがケツになるぐらいのスケジュールで公開すれば良いのに、いつもそう思う。

今回も、佐藤二郎、ムロツヨシ、橋本環奈、福田雄一監督作品の常連が“ザワールド”を演出するが、ややそこはクセ控えめ。

どちらかと言うと、吉沢亮、中川大志、渡邊圭佑らの若き芽を起用し、そこに託して、育てようとしてる印象。

物語も“サンタを養成する”みたいな話の流れがあるが、まさにあの“福田組のクセ要員の拡大の可能性を養成している”ような。

若手3人集もかなり楽しんでる。特に中川大志。なかなかこれまでのキャリアを破壊しにかかってるキャラと存在感。ハマってる。“カイザー”て。
これは、、、福田監督、新キャラ発掘してやったりか。

吉沢亮は『斉木楠雄』で片鱗を見せたが、ハメ外し度で言うとあっちの方が外してた。

この映画“赤いサンタ”がいないから“黒いサンタ”が企業のように働き、クリスマスの夜に暗躍している。
その「なぜ黒?、、、赤は?」の疑問に答え、その真相は突然拉致された吉沢亮が握っている。

つまり、ギャグではなく、主人公であり、本筋のドラマの方のキーパーソンなので、クセが強過ぎても話が成り立たないので、そこはかなりクセボリュームを調整してた感じ。

だから、何だかんだと最後の方は少しホロッとする。
しかし、ホロッとした瞬間に、というか、途中で薄々気付いてたが、配達業の仕事途中の事故で死んだとされてる彼の父親、、、、おい、そのサプライズ、すげーな。
と、感動で泣けたかも知れないが、そっちの衝撃の方が強い。

ハシカン、彼の父親、と衝撃の数々と、いつもの佐藤二郎とムロツヨシの圧。
これらによって話を聞き逃したのかも知れないが、「なぜ、吉沢亮だけが見えるのか?」、どうしてなんだろう。

福田監督テイストの遊び心を必要以上に出さなくても“クリスマス”自体が遊び心の詰め合わせみたいな文化的な風習なので、その設定を活かした作品。

だから、“例のクセ”を求めて観ると物足りないこともあるだろうが、クリスマスまでに観れてたらクリスマスは少し“黒い”ファンタジーを想像できたと思う。

にしても“ネズミ”、、、て。まんまじゃないか。


F:1950
M:1677
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