絶望のどん底の中希望の光が差し込むが、再び絶望の淵に沈んでいく。
その光はガガ様演じるハーレイ・クイーンがもたらし可憐なミュージカルシーンとして表現され、絶望に突き落とすのも彼女だ。
寄せては砕ける波のように繰り返されるが、序盤で最早そういう作品であることを理解することになる。
どん底の中の高揚。
どこかラース・フォントリアー作品を彷彿とさせるが、彼の場合世界が滅亡することにこそ悦びがあり、悲劇に帰結すればハッピーエンドなのだが、今作わずかな光に縋り求め続けるアーサーの物語はあまりに哀しい。
僕は大好きです。