キャラクターに現実味が極端に感じられなかった点と、全体的にわざとらしいというかあざといというか.....であまりノリきれなかった。
内面だとかバックボーンに中途半端に踏み込んでいるのが違和感の正体か。
恋愛をお酒で例えるくだりだとか、そういう恋愛の規範に囚われない主人公像も良いのだが、それを示すのがホームレスのおじさんをお風呂に入れてあげたり、癇癪を起こしてしまうことに悩んでいる土方の青年をSEXで慰めるみたいな表現なのが都合の良さを感じてしまう。
ミソジニーだとかマニックピクシードリームガールだとかは思わないけど、比重がそっち側に寄っちゃっているのは確か。
変にフィクショナルなんだよね。
そういうわざとらしいアピールじゃなくて、それこそ今泉監督が得意な日常の中に垣間見える“今”をもっと見せてほしかった。
マコト役の嶋田鉄太さんの演技が素晴らしく、それを見れたでけでも今作を観て良かったとは思う。