ちひろさんのさーたんのレビュー・感想・評価

崩壊した家庭や学校に居場所をなくした人々が、「ちひろさん」を通してゆるやかな他者とのつながり方を知る。ちひろさんのバイト先・のこのこ弁当のお弁当はお近づきのしるしにも、幼く拙い衝突への和解にもなり人と人をつないでいく。清濁を飲み込んでこそ、ひとりぼっちののけ者たちに過干渉するのでなくただ目を見て向き合うだけ。どこまでも人間くさくて、でも嫌にならない、人とつながって生きていくことが前向きになれるような、ちひろさん。