さーたん

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)のさーたんのレビュー・感想・評価

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登場人物紹介と今回の特殊舞台設定(今作においてはパシフィク・ブイ)をお決まりの流れで説明消化した後は、非常にいいテンポ感で事件やトラブル、アクションが進行し2時間未満の上映時間でライトに収まったのは過去作の反省点を生かしてのことだろうか。
灰原に忍び寄る黒の組織を総動員、赤井や安室を控えに置きつつ殺人事件の比重を軽く振りきったことで(奇妙な表現だ)映画のバランスをとった、いい見応えだった。

海中や潜水艦といった絵面上暗くて地味にならざるを得ない環境ながら、序盤から使っちゃう飛び道具ならぬキャラクター?(最近のコナン映画はこの手が多いか)、間近に迫りながらも一枚岩ではなく様々な思惑が交錯する組織のスリル、そして灰原とコナンの関係はこの作品の動員を支える各方面の推し活さんに多大な配慮が行き届いた見所を備えている。
連載が続く原作に平行するシリーズを長年続ける上で、爆発やトンデモアクションで派手を演出するだけではない作品の魅力を作ろうとする意欲努力が感じられた。
そのトンデモアクションにしても、いつものおバカ感を感じさせず見入ってしまったのは画面の暗さから来る緊張感の高まりもあるだろうか。
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