このレビューはネタバレを含みます
人に期待しないちひろさんと、大小様々な思いや悩みを抱えた人が勝手に心を開きかかわる。前職の印象でからっぽと思われがちなちひろさんの誰にも言わない秘密を垣間見た。
みんなで食べても美味しくないものもあるし 一人で食べても美味しいもんは美味しい。
うろ覚えだけどこんな感じのことを言っていたちひろさんにひどく共感した。
誰もが人との関わりを求めているわけじゃない。馴れ合いなんてまっぴらと思ってる人もいる。
あのとき風俗店で拾ってくれた店長は泥だらけの足元を見て悟ったのか。ちひろさんが店長のことを「お父さん」と異性として見ていないような口ぶりで言ったのは、悟られていることを察したからなのか。
ちひろさんと関わった人が最後みんなで楽しく過ごすシーンは、ちひろさん抜きでは成立しない関係性で違和感があった。
みんなが談笑している平穏な場所からちひろさんは姿を消して別の場所で生活する。
ちひろさんをなにも知らない新たな地で、元々何をしていたのか聞かれ「ただの弁当屋」と答えた。
風俗嬢という肩書きから色眼鏡で見てきた人もいる中、何も知らない場所で新しい一歩を踏み出した。
家庭環境に難があるであろうちひろさんにとっては、馴れ合いはいらなかったのかもしれないと感じた。
撮影地のお弁当屋さんの唐揚げ弁当がとっても美味しかった!