DJあおやま

なのに、千輝くんが甘すぎる。のDJあおやまのレビュー・感想・評価

2.8
たまには少女漫画原作のキラキラした作品を能天気に楽しみたいと思い鑑賞。今をときめく、なにわ男子の高橋恭平が主演。「片思いごっこ」というきっかけは一風変わっているけど、少女漫画的なポイントはしっかり押さえていて、全体的に見やすく期待通りの作品だった。
基本的には高橋恭平のアイドルムービーで、原作通りなのかもしれないが、少し行き過ぎなサービスシーンが多め。「消毒」のシーンは少し冷ややかに見てしまったが、二次元でしか許されないシーンをさらりとこなせる高橋恭平のビジュの強さ。どのシーンを切り取っても絵になる。
一方ヒロインは、「片思い業界」をはじめとした痛々しい言葉選びが気になって、最後まで好きになれなかった。「図書仙人」と呼ばれるわりに、図書委員という設定以外本が好きなようには思えないキャラクターの薄さも気になる。そんなヒロインの部屋の本棚に高野和明『13階段』や馳星周『鎮魂歌』など渋いラインナップが並んでいたのは少し笑った。
ヒロインが密かに思いを寄せていた“山田くん”が令和とは思えない、かなりステレオタイプなオタク像で描かれていて残念。
もちろん原作ではもっと描かれているのだろうけど、映画では、登場人物がやたら少なく、キャラクターそれぞれの内面があまり深掘られていなかったのも残念。
エンディングのなにわ男子の『Special Kiss』は良い曲。ただ、キスシーンを二度も見せる必要あったのか?
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