昭和の香り漂う音楽ライター

霧笛が俺を呼んでいるの昭和の香り漂う音楽ライターのレビュー・感想・評価

霧笛が俺を呼んでいる(1960年製作の映画)
3.5
#59 芦川いづみ大会
ひさびさに観た。
この頃多かった外国映画の翻案で、これは『第三の男』。
薬物問題をじっくり描きたい社会派・熊井啓のシナリオと、『事件記者』テイストの快テンポ映画にしたい山崎徳次郎の演出が、互いにうまく噛み合っておらず、少々、隔靴掻痒。
だが、赤木、芦川、吉永の個性が素晴らしく、ロケとセットの組み合わせやカメラも見事で、見応えがある。
特にタイトルバックからの長回しは圧巻。さすが姫田真佐久だと思った。