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ビリー・ジョエル:ライヴ・アット・ヤンキー・スタジアムのプレコップのレビュー・感想・評価

3.9
ビリージョエルが1990年に行ったヤンキー・スタジアムでのライブを収めた映画。ここでのジョエルは野球>音楽なのが面白い。

「New York State of Mind」や「Scenes from an Italian Restaurant」などニューヨークへの深い愛と洞察を聴くことができる楽曲群がきちんとセットリストに組み込まれている。

「We Didn't Start the Fire」は1990年当時の社会情勢を感じさせる選曲で、「The Downeaster "Alexa"」はロングアイランドの貧しい漁師を歌い上げるなどジョエルなりの問題提起もあって、コンサートとしての楽しさだけでない良さがある。ただ、各曲の翻訳がなく、歌詞の内容がライブ映像と共に伝わらなかったのは残念。

今作の特徴はビリージョエルの野球愛が感じ取れるところ。「私を野球に連れてって」のサービスから始まり、スタメン発表的なメンバー紹介などの演出も楽しいが、インタビューの中で語られる野球場と名選手たちへの思いが聞けるのが貴重。ただ、そのインタビューを挿入するタイミングが謎ではあった。

もちろん演奏は超一流。ビリージョエルもピアノはもちろんアコーディオン、ギターなどに持ちかえ大満足であった。
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