め

少女は卒業しないのめのレビュー・感想・評価

少女は卒業しない(2023年製作の映画)
4.7
間違いなく2023イチ、覆ることはない。

本当は言葉にしないで心のうちに仕舞っておきたいけどこのまま覚えておくことはできないから文字に起こす、、

神田と森崎
好きな人の自分だけが知っていればいい、誰にも共有したくない部分ってあるよね。それを手放す決意をした、舞台袖から森崎を見つめる神田の表情が切なくて輝いて見えた。森崎、普通に笑えんじゃんカワイイ。
「私たちこうやってあっという間に大人になっちゃうのかな」「それってすごいことだよ、当たり前のことじゃないよ」「そうだね」ってセリフ、後に大ブーメランでブッ刺さりにくる。

作田と先生
あんな寄り添い方をしてくれる先生がいて、好きにならないわけない、ずるすぎる。
教室に居場所がないことに対して必要以上に心配したり世話を焼くわけでもなくそうなんだ、俺もわかるってただ丸ごと肯定してくれるのほんと助けられる。正直自分が高校生の時は学校はいつだって楽しい場所だったし、たくさん友達もいたから作田のことは見えてるようで全然見えてなかったな、あの時のあの子ともっと話してればよかったなって反省した。新品の本の方を受け取ってくれるの、季節あんたほんまそういうとこやで、好き

後藤と寺田
ここがいちばん、卒業シーズンに全国各地で大量に起きているヤツ。あれってほんとみんなどうしてんの??って思った、自分たちの未来が絶対に交わらないって分かってて気持ち割り切るとか18でしてるの?大人すぎやんむちゃくちゃ達観した大学生になりそう、電話と登校の時間の気まずさがリアルすぎて悶えた寺田もなんか話してよ!!!風除けのブロック塀すぐ持ってくれたのキュン。花火は最高の小道具、うさたく彼女の前では泣かなかったの偉いよ。個人的には小野莉奈が最優秀賞。

まなみと駿
まさか、予想もしてなかった。だって全部のシーンが卒業前の2日間だと思ってたから
調理室でいつも2人でお弁当食べてたんだ、なにその青春、知らないんだが。落ちたインゲン素で拾って食べちゃう愛流意外と庶民派男子で愛おし過ぎるだろうよ、駿だった
どっちもナタデココ入りなのにじゃんけんして食べるの好き、国連加盟国多すぎだよ。
あのお弁当シーン見せられたら、もう引きずりすぎて本当に無理、ワンシーンで破壊力ありすぎて幸せすぎて無理だった。答辞を読むまなみを見つめる真っ直ぐな眼差しが忘れられない。答辞って自分の卒業式の時もだけど、泣かずにいられたことない、最初の季節の挨拶だけでもう泣いてる

卒業ってほんとにこの世の全ての人の数だけ物語があるよなあ、別れや傷みを伴わないとあたらしい世界に行けないとか前に進めないのなんとかして欲しいけど、その経験が人生の支えになると信じてる

すべてがブッ刺さった、この作品に携わってくれた全ての方々に感謝。
大袈裟かもしれないけどこういう作品に出会うために生きてると思える


シアター内7人くらいでほんとにみんな号泣してらして、鼻水啜る音がこだましてた謎の一体感あって、すごい良かった。全員居酒屋に集めて語り合いたかったけどさすがに控えた。代わりに映画館を出て本屋に直行して原作購入いたしましたので今から読むね
め